経理・会計事務の求人で時短勤務や週3日OKの案件が増加中。医療業界を中心に柔軟な働き方が広がる背景と、求められるスキル、未経験からの学び方を詳しく解説。転職・副業を考える方必見の情報をお届けします。
経理事務の働き方が変わりつつある?最新の求人傾向を分析
近年、経理・会計事務の求人市場に大きな変化が起きています。従来は「フルタイム・残業あり」が当たり前だった経理職ですが、週3日勤務OK、時短勤務可能、残業なしといった柔軟な働き方を提示する求人が増加傾向にあります。
特に注目すべきは、医療業界やIT業界など、急成長を遂げている分野での経理人材の需要拡大です。本記事では、最新の求人傾向から見える業界動向を分析し、経理事務として働きたい方に向けて、必要なスキルや効果的な転職・求職活動のポイントをお伝えします。
なぜ今、経理事務の柔軟な働き方が増えているのか
1. クラウド会計ソフトの普及
経理業務の柔軟化を支えている最大の要因は、クラウド会計ソフトの普及です。従来は紙ベースの帳簿や、社内サーバーにインストールされた会計ソフトを使用していたため、出社が必須でした。
しかし現在は、インターネット環境さえあればどこからでもアクセスできるクラウド型のサービスが主流となり、以下のような変化が生まれています。
- リモートワークでの経理業務が可能に
- リアルタイムでのデータ共有・確認ができる
- 複数人での同時作業が効率化
- 自動仕訳機能により作業時間が短縮
これにより、必ずしもフルタイムで出社する必要がなくなり、時短勤務やパートタイムでの採用が現実的になったのです。
2. 人材不足による採用条件の緩和
経理・会計分野は専門知識が必要なため、慢性的な人材不足が続いています。特に中小企業やクリニック、スタートアップ企業では、経験者の採用が困難な状況が続いています。
そのため、企業側は以下のような形で採用の間口を広げています。
- 週3日からの勤務を認める
- 1日6時間程度の時短勤務を許可
- 残業なしを明確に提示
- 朝10時スタートなど、ゆとりある出勤時間を設定
これらの条件は、育児や介護と両立したい方、副業として経理スキルを活かしたい方にとって非常に魅力的な選択肢となっています。
3. 医療業界のDX推進と経理需要
特に注目すべきは、医療業界における経理人材の需要増加です。オンライン診療の普及や医療機関のデジタル化が進む中、バックオフィス業務の効率化も同時に求められています。
クリニックや医療法人では、以下のような理由から経理スタッフの採用を積極的に行っています。
- 診療報酬の請求業務の複雑化
- 複数拠点の会計管理の必要性
- 医療従事者が本業に集中できる体制づくり
- 税務申告・監査対応の専門化
医療業界は景気の影響を受けにくい安定した業界であり、長期的なキャリア形成を考える方にとっても魅力的な選択肢といえるでしょう。
経理事務で求められるスキルとは
必須スキル①:簿記の基礎知識
経理事務として働くうえで、簿記の基礎知識は必須です。求人では「決算・会計のサポート経験」が条件として挙げられることが多いですが、これは以下の業務を理解していることを意味します。
- 仕訳の基本的な考え方(借方・貸方の理解)
- 勘定科目の分類と使い分け
- 試算表・貸借対照表・損益計算書の読み方
- 月次決算の流れと必要な処理
資格としては、日商簿記3級があれば基礎は十分です。2級まで取得していれば、より専門的な業務にも対応でき、採用時の評価も高くなります。
必須スキル②:Excelの基本操作
経理業務では、Excelを使用したデータ管理が日常的に行われます。求められるスキルレベルは企業によって異なりますが、最低限以下の操作ができることが求められます。
- 基本的な関数(SUM、AVERAGE、IF、VLOOKUPなど)
- 表の作成と書式設定
- データの並べ替え・フィルター機能
- グラフの作成
- ピボットテーブルの基本操作
特に予実管理(予算と実績の比較分析)を担当する場合は、データの集計・分析スキルが重宝されます。Excelスキルを磨くことで、より幅広い業務に対応できるようになります。
あると有利なスキル:会計ソフトの操作経験
実務では、何らかの会計ソフトを使用した経験があると即戦力として評価されます。代表的な会計ソフトには以下のようなものがあります。
- 弥生会計
- freee
- マネーフォワード クラウド会計
- 勘定奉行
ソフトごとに操作方法は異なりますが、基本的な考え方は共通しています。一つのソフトを使いこなせれば、他のソフトへの移行もスムーズに行えるでしょう。
未経験から経理スキルを身につける方法
ステップ1:簿記資格の取得
経理未経験の方がまず取り組むべきは、日商簿記3級の取得です。試験は年3回(2月、6月、11月)実施されており、ネット試験であれば随時受験可能です。
学習方法としては以下の選択肢があります。
- 独学:テキストと問題集を購入して学習(費用:3,000〜5,000円程度)
- オンライン講座:動画教材で体系的に学習(費用:10,000〜30,000円程度)
- 通学講座:専門学校で対面指導を受ける(費用:30,000〜50,000円程度)
学習期間の目安は、3級で1〜2ヶ月、2級で3〜6ヶ月程度です。働きながらでも十分に取得可能な資格ですので、まずは3級から始めてみましょう。
ステップ2:Excelスキルの強化
Excelの基本操作は、YouTubeの無料動画や書籍で十分に学習可能です。特に経理で使用頻度の高い関数やピボットテーブルを重点的に学ぶことをおすすめします。
学習のポイントは以下の通りです。
- 実際にデータを入力しながら操作を覚える
- 経理業務を想定した練習問題に取り組む
- ショートカットキーを覚えて効率化を図る
MOS(Microsoft Office Specialist)資格を取得すれば、スキルの証明にもなります。
ステップ3:実務経験を積む
資格取得後は、実務経験を積むことが最も重要です。未経験から始める場合は、以下のような求人を探してみましょう。
- 経理アシスタント・補助業務
- データ入力メインの経理事務
- 派遣・パートタイムでの経理職
最初から正社員を目指すのではなく、パートや派遣社員として経験を積み、徐々にステップアップしていく方法も有効です。週3日勤務や時短勤務の求人であれば、副業として始めることも可能です。
経理事務の収入相場と働き方の選択肢
時給・給与の相場
経理事務の時給は、経験やスキル、勤務地によって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。
- 未経験・経理補助:時給1,400〜1,600円
- 経験者・一般経理事務:時給1,700〜2,000円
- 月次決算対応可能:時給1,900〜2,200円
- 年次決算・税務対応可能:時給2,200円以上
都市部(東京、大阪など)では時給が高めに設定される傾向があり、時給1,850円〜2,000円程度の求人も珍しくありません。
フルタイム(1日8時間×月21日勤務)で働いた場合、月収30万円以上も十分に可能な水準です。
柔軟な働き方の選択肢
現在の経理事務求人では、以下のような働き方が選択可能な場合が増えています。
- 時短勤務:1日6時間程度、10時〜17時など
- 週3〜4日勤務:フルタイムではなく、週の一部だけ勤務
- 残業なし:定時退社が前提の職場
- フレックスタイム:コアタイム以外は自由に出退勤
- リモートワーク併用:一部在宅勤務が可能
特に朝10時スタートの求人は、通勤ラッシュを避けられる点で人気があります。子育て中の方や、朝が苦手な方にとっても働きやすい環境といえるでしょう。
経理事務の求人を探す際のポイント
求人票でチェックすべき項目
経理事務の求人を探す際は、以下の項目を必ず確認しましょう。
- 業務内容の詳細:仕訳入力のみか、月次決算まで担当するか
- 使用する会計ソフト:経験のあるソフトかどうか
- 勤務時間と残業の有無:時短勤務の可否、残業の頻度
- 求められる経験・スキル:未経験可か、経験年数の条件
- 雇用形態と福利厚生:社会保険加入条件など
特に「残業なし」と明記されている求人は、ワークライフバランスを重視する方にとって重要なポイントです。
業界選びのポイント
経理事務は様々な業界で必要とされていますが、業界によって特徴が異なります。
- 医療・福祉業界:安定性が高く、長期勤務が見込める
- IT・スタートアップ:成長企業で幅広い業務経験が積める
- 小売・サービス業:取引量が多く、スピード感のある業務
- 製造業:原価計算など専門性の高いスキルが身につく
自分のキャリアプランや働き方の希望に合わせて、業界を選ぶことも重要です。
まとめ:経理事務は柔軟な働き方とスキルアップを両立できる職種
本記事では、経理事務の最新求人傾向と、求められるスキル、未経験からの始め方について解説しました。
ポイントをまとめると以下の通りです。
- 経理事務の求人では、週3日勤務や時短勤務OKの案件が増加中
- クラウド会計ソフトの普及により、柔軟な働き方が実現可能に
- 医療業界など成長分野での経理人材需要が高まっている
- 必須スキルは簿記の基礎知識とExcelの基本操作
- 未経験でも、簿記3級取得から段階的にスキルアップ可能
- 時給1,800〜2,000円程度の高時給求人も多い
経理事務は、専門スキルを活かしながら柔軟な働き方を実現できる職種です。「フルタイムは難しいけれど、専門性のある仕事がしたい」「育児や介護と両立しながら働きたい」という方にとって、非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。
まずは簿記の学習から始めて、経理のキャリアへの第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

